Vol.9「アイデアは降ってくる!?」
フォーム イー デザイン/木下 孝弘

昨年末に50回目の誕生日を迎えてしまった。というより、50年間良くも無事に生かされて来た。という感謝の念でいっぱいだ。
若輩者の私には少々時代がかった言いまわしかもしれないが、素直な気持ちなのだ。
両親をはじめ、関わりのあった人々との出会い、苦しい時や失敗した時、事故や損害など不幸な出来事と思われたことでも、今となっては良く生かされる為の出来事だったんだと、都合よく解釈できるようになっている。
自分ではどうすることも出来ない何者か大きな力によって、結果的に良い方向へ導かれて来たという受動的な感覚や、曲がりなりにも家族を養い、好きな仕事続けてこられたことへの感謝の気持ちがそうさせている。
私の性格上、計画とか人生設計などを立ててもそのとおりに出来た例しはなく、途中で興味が薄れ継続力がなくなったり、それ自体が面倒くさくなったり、忘れてしまうことさえある。よく言えば自然体だが、悪く言えば他人任せでマネジメント力は疑わしい。
このような性格だから、50年間を自分の力で生きて来た。とは到底思えないのだ。
少々前置きが長くなったが、そういう生き方、能天気な性格を、鈍感力に倣って「脳天力」とでも命名して話を進めさせていただく。

さて、私の経験上、アイデアを効率良くラッシュし、デザインを成功させるのに、この脳天力に発揮してもらう事が重要になっており、そのことが私の仕事スタイルの骨格にもなっている。今回、そのへんのところを少し書かせていただこうと思う。なにをもったいぶって!とお叱りを受けそうだが、おそらく今まであまりだれも書かなかったことを、恥ずかしげも無く書ける脳天力に免じてお許しをいただくことにする。

私はまず、仕事や折衡のあることは、よほどのことが無い限り断らない、仕事は天から与えられたものと捉える、暇な時はそういう時期だと受けとる、極端に偏らず一生懸命になり過ぎない、やる気が起こるまで他の事をして、ウダウダとしてしまう時間も仕事のうちと決める。
万事そういった能天気な調子で、なるべく自然体で白紙の状態でものごとに臨むようにしている。
そうすると楽になってきて閃きやアイデアが出やすくなる。こういう態度は楽観的な性格によるものだが、実はこのように我を出すことなく、直感でものごとを受け止めることは案外難しい。どうしても先入観や既成概念、使命感や納期が作用して一生懸命になってしまい、それが閃きを邪魔することになっていく。力を入れてもだめ、力を抜いてもだめ。程々の状態を保つことで閃きを感受しやすくなるように思っている。

そのありがたい閃きも、無から有は生じないごとく、どこからかやって来る!と出所を想定することが正しい認識かと思っている。
ところで、最近スピリチュアルを扱ったTV番組が視聴率を稼いでいる。人間を守護しているものや、大いなる意思をどれだけの人が信じているかは判らないが、現在の科学程度では目に映じないから「無」なのだろう、しかし太鼓の人類が空気の存在を知らなかったのに似て、未来永劫「無」とは言えないだろう。

私は、閃きはこの見えざるところから来ている…と想定している。
アイデアに困った時でも、自然体になればなるほどに脳天力が働き、閃きを素直に受け取ることさえ出来れば、まさに「アイデアは降ってくる」というのが私の持論なのだ。
それに向かってまだまだ修行の身ではあるが。

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